
4月8日は、お釈迦様の誕生日だとされています。
仏教である以上、仏教の開祖お釈迦様は大事な存在です。それは真言密教も同じだと思います。だから金剛峯寺では仏生会がされているのだと思います。
お釈迦様は生まれてすぐ七歩歩いて「天上天下唯我独尊」と言われたそうです。これは天の上にも、天の下にも、つまり宇宙の中で自分より尊い者はいないという意味です。そう、宇宙の中でお釈迦様より尊い者はいないのです。
そこから派生して仏教の教えでは天上天下にただ一人の、誰とも代わることのできないものとして、しかも何一つ加える必要も無く、このいのちのままに尊いということの発見なんです。
生きとし生けるものは何らかの条件によって尊いのではなく、生きとし生けるもののいのちの尊さは、能力や財産や健康などの有無を超えて、何一つ加えることなく、尊いこの「私」を見出すことの大切さを教えるのが真の仏教です。
高野山真言宗のスローガンに「生かせいのち」というのがあります。これは人間だけではなくこの世のあらゆるものにいのちがあり、多元的な価値観に基づいていのちを生かすことを意味します。まさにこのチャペル福音館の精神も生きとし生けるもののいのちの平等、尊さです。
お釈迦様の説かれた「天上天下唯我独尊」という言葉の意味の大切さを思いながら、お釈迦様の誕生日をお迎えしたいものです。